2015年12月30日水曜日

フォアハンドの青写真(基本その2):フロリアン・メイヤー

基本-02 フォアハンドのグリップ

打ち方の前に、グリップについてです。グリップはとても重要です。ラケット・フェースの角度、どのようにスウィングするかに関係しているからです。

最近では、極端に厚いグリップ(ウェスタン・グリップ)でラケットを持つ人が多くなっていますが、プロ・レベルでプレーしている人以外は、極端なグリップにする理由が見当たりません。

極端に厚いグリップで有利なのは、肩より高い打点でもボールが打ちやすいということですが、プロ・レベルでなければ、そのような強烈なトップスピンのボールに恒常的に対処する場面はないでしょう。

女子プロでは、それほど強烈なトップスピンを打つ選手は多くないため、極端に厚いグリップでラケットを持つ選手は少ないです。

少し保守的なグリップの方が、リクエーショナル・プレーヤーにはおすすめです。目標に向かって振り抜けるため、ボールを深くコントロールできます。また、バックハンドへのグリップ・チェンジも楽にできます。特にリターンの時に重要になります。さらに腕への負担も少なくてすみます。


それでは、グリップについてみていきましょう。

ラケットのグリップ部分の、8つの辺に番号をつけた、グリップの説明のシステムについて馴染みのないかたは、グリップ全般について説明したビデオを見てください。

(以前の投稿で紹介しています。 テニスのグリップ:フロリアン・メイヤー )


フォアハンドのグリップとしては、人差し指の付け根を、グリップの辺の、3から4の範囲に置いてください。

3は、イースタン・フォアハンド・グリップです。下の写真です。テニスを始めたばかりの人におすすめします。イースタン・フォアハンド・グリップでしばらくプレーして、中級レベルに達したら、もう少し厚くしてください。




3.5です。辺と辺の間の角の部分に、人差し指の付け根が位置します。



4です。セミ・ウエスタン・グリップと呼ばれています。



4.5や5が、極端に厚いグリップとなります。絶対におすすめしません。


3.5とするか4とするかは、普段どのようなボールを相手にしているかによって決めてください。普段の相手が、ヘビー・トップ・スピンを数多く打つようであれば、4がよいでしょう。フラット系のボールが相手であれば、3.5の方が扱いやすいでしょう。


もし、今、極端に厚いグリップでプレーしているのならば、グリップを変更することを勧めます。フォアハンドのグリップを変更することは、困難が伴います。最初は葛藤が起きるでしょう。とんでもない方向にボールが飛んで行くものです。慣れるまでには時間がかかります。しかし、テニスに対して真剣であるならば、長期的には、グリップの変更は正しい決断となるでしょう。

3.5から4の範囲のグリップは、ボールを撃ちぬくことも可能ですし、トップ・スピンもかけやすいです。

以上

フォアハンドの青写真(基本その1):フロリアン・メイヤー

ドイツ人のトップ・コーチ、フロリアン・メイヤーによるフォアハンドの基本コースです。

コースの構成は、以下のようになっており、「両手打ちバックハンドの青写真」コースとほぼ同じです。
01.プログレッシブ・システム
02.基本
03.コア・ドリル
04.よくある問題と矯正方法
05.スタンス
06.上級者用ビデオ
07.ボーナス

01.のプログレッシブ・システムについては、以前の投稿を参照願います。バックハンドもフォアハンドも、テクニックを習得する方法は同じです。

プログレッシブ・システム:フロリアン・メイヤー


02、の基本編から、05.のスタンスまでを、紹介します。有償のコースですので、要点のみです。


基本-01 基本編のイントロ

しっかりとしたフォアハンドを身につけるために必要な、基本の詳細についてのコースです。段階を踏んで、しっかりとしたフォアハンドを身に付けるためには、どのようにしたらよいか説明します。

多くの人は、フェデラー、ナダル、ジョコビッチらの打ち方を見て、真似します。世界レベルのフォアハンドは、この10年間で進化しました。しかし、通常の人のレベルで、彼らの打ち方を真似るべきではありません。

打ち方の基本は、変わっていません。まずは、基本から始めるべきです。基本の打ち方を、要素ごとに分解し、ひとつひとつ説明していきます。

基本は、どのようなスピード、どのような角度で、ラケットがボールに当たるかということです。このことは記憶に留めておいてください。

現代のフォアハンドということで、プロが打つフォアハンドを理解したいのなら、スーパースローのビデオを見る必要があります。通常のスピードのビデオを見て、フェデラーやナダルの打ち方を真似るのは、あまりよい考えとはいえません。

極端に厚いグリップで、ウィンドシールド・ワイパーのスウィングを真似しても、基本は身につきません。

基本を身につける段階で、最も進んだテクニックを期待しないでください。

このコースで教えるフォアハンドの基本は、伝統的なものに見えるかもしれません。スーパースローで、このコースで教える基本要素を説明します。


しっかりとしたフォアハンドは、ユニットターンから始まります。上体を回転させますが、腕はほとんど動かしません。これは重要です。

ここから、ニュートラル・スタンスをとります。フォアハンドの基本では、ニュートラル・スタンスを使用します。振りぬきやすく、目標に向かって伸長できるからです。

次にラケットは、スロット・ポジションに移動します。ラケットは体に近く、後ろ足の膝あたりに位置します。両足の膝は曲がっています。

ラケットはコンタクトに向けて、インサイド-アウトの軌道を描きます。インサイド-アウトとは、体の近くから、体から離れたところへという意味です。

コンタクトの前後では、ラケットは前方かつ上方へ動き、トップスピンを生み出します。

さらにラケットは、ハイ・フィニッシュ・ポジションに移動し続けます。

体も伸び上がり、重心が前方かつ上方に移動しているのもわかるでしょう。


このフォアハンドの基本の打ち方は、比較的短期間で、しっかりとボールを打つことができるようになります。この打ち方をマスターしてから、オープン・スタンスや、手首を活用してラケットのスピードを上げる方法などをお教えします。

基本をマスターするまでは、最新の打ち方など気にしないようにしてください。基本の習得にはそれなりに時間が必要です。短期間ですべて完璧になれるなどということは、期待しないでください。

以上

2015年12月29日火曜日

脚力強化おてがるエクソサイズ(その2)

ジェフ・ソルゼスティーンの薦める脚力強化おてがるエクソサイズです。彼は現役時代、怪我が多かったせいか、フィジカル面のトレーニング方法も相当入れ込んでいます。その道のエクスパートと共同で、いくつかのトレーニング・プログラムのウェブ・コースも開設しているくらいです。

ランジと並んで、これも最もおてがるな脚力強化のエクソサイズです。

元のユー・チューブ・ビデオは、ここです。
https://www.youtube.com/watch?v=uH87DDauzjg



片足スクワット

本日は、片足スクワットという、誰でもどこででもできる私の好きなエクソサイズを紹介します。

いくつか詳細にも言及します。テニスの偉大さは、詳細に宿ります。私はすべての生徒に詳細を教え、それに注意を払うように指導します。本日もそのように話します。

簡単にできる片足スクワットと、上級者向けの片足スクワットを紹介します。

まずはベンチに座ります。練習前、練習後のテニス・コートのベンチで行えます。脚力の強さによっては、補助が必要になるかもしれません。

簡単にできるバージョンは、手を使います。とてもシンプルです。立ち上がるのに補助が必要な場合、手で押し上げてください。



座る場合は、足を地面につけてからにしてください。足をあげたまま片足で座らないでください。ジュニア・プレーヤーがやりがちですが、正す必要があります。

体幹をしっかりと力強く安定させ、手を使って立ち上がります。

1日5回から10回位を、繰り返していれば、脚力は強化されていきます。1日200回もする必要はありません。

そして、手を使わなくても、立ち上がれるようになります。



もう一度説明します。簡単なバージョンは、体幹を安定させて、手を補助に使って、立ち上がります。



効果的に行うために、もうひとつ、気をつけてほしいことを話します。女性のプレーヤーに多いのですが、立ち上がる時に膝が内側に寄ってしまう場合があります。膝は、足の人差し指の上に来るようにしてください。



力は足の親指と人差し指の間から生まれます。膝を内側に寄せないでください。外側に保つように意識すると、人差し指の上にくるでしょう。


このビデオを、楽しんでいただけたら思います。ぜひ片足スクワットを行ってみてください。練習の中に組み入れてください。週に1回とか2回とかではなく、毎日行ってください。疲労しきるまで行う必要はありません。少し時間をとって、楽しみながら行えば、脚力も向上します。脚力が向上したら、負荷を増してください。

以上

2015年12月28日月曜日

脚力強化おてがるエクソサイズ(その1)

フロリアン・メイヤーの薦める脚力強化おてがるエクソサイズの紹介です。

元のユー・チューブ・ビデオはここです。
https://www.youtube.com/watch?v=-wC2wXpOJrQ


脚力強化のためのランジ

本日は、とてもシンプルかつ効果的な脚力強化のエクソサイズを紹介します。

脚力はテニスにとってとても重要ですが、ほとんどのプレーヤーはそのことを理解していません。

テニスの試合の準備に、耐久走を行う人々をよくみかけます。テニスのポイントをプレーする場合には、短い距離を動き、カバーする必要があります。ポイント中それを何回か繰り返します。理想としては爆発的に動くことになります。その後20秒間休み、試合中このサイクルを繰り返します。

それゆえ、テニスの試合に備えるには、耐久力よりも、瞬発力と脚力に焦点を当てる必要があります。

私の経験では、ほとんどのテニス・プレーヤーは、単にテニスをたくさんするだけで、必要な耐久力を得ることができます。

私がお見せしたい基本のエクソサイズは、ランジと呼ばれています。このエクソサイズのいいところは、特別な道具がなくても、どこでもできるということです。怪我をしていなければ、脚力を強化するために、誰でも行うことが可能です。


では、やってみましょう。よくみえるように横を向きます。

足は肩幅位に開いてはじめます。片足を大きく前に踏み出し、ランジ・ポジションまで沈み込みます。

ここで何点か気をつけて欲しいことがあります。膝は、ほぼ踵の上部に位置するようにしてください。膝が、つま先より前にでないようにです。膝に負担がかかります。そのためには大きく前に踏み出すことが重要です。

ランジ・ポジションでは、後ろ足の膝はほとんど地面につくように下げます。こうすることで柔軟性を身につけます。後ろ足はつま先で支持するようにします。ここから、けり返して最初の姿勢に戻ります。

左右交互に行ってください。左足を大きく前に踏み出します。ランジ・ポジションまで沈み込みます。後ろ足の膝は地面に付くぐらいで、前足の膝はほぼ踵の上です。手は腰に当てます。ここからけり返します。

何回か連続してやってみましょう。ランジ・ポジションでは、けり返す前にほんの少し静止してください。ほんの少しです。



ランジ・ポジションでは沈み込んで、元に戻ります。もう一度です。

このエクソサイズでは、体幹の安定性も必要になります。何回も繰り返します。脚力の強化とともに、体幹の安定にも役立ちます。


このエクソサイズの進展を計測するようにしてください。疲れてランジができなくなるまで、何回かを数えればいいだけです。

最初は10回かもしれません。次に行うときは12回でしょう。何週間したら、20回か30回かできるようになるでしょう。何ヶ月後には、強い脚力を得て、100回行えるようになるでしょう。

私が生徒とよくやる、もうひとつの進展の計測の仕方は、テニスコートの回りをランジで移動することです。バックフェンスからスタートして、どこまでランジでテニスコートを回れるか計測します。

最初は半周かもしれません。次第に1周できるようになります。脚力が十分に強化されれば、2周回れるでしょう。


ランジの説明は以上です。簡単にはじめられる脚力強化のエクソサイズでした。脚力は本当に重要です。テレビでプロのプレーを見てください。プロは本当に強い脚力を持っています。

以上

テクニックの改善に取り組むべき理由(その4):フロリアン・メイヤー

テクニック面

今までの説明で、通常は、限られた時間の使い方として、テクニック面の改善に取り組むのが、最も効果的であることがわかっていただけたでしょうか。

ほとんどのリクエーショナル・プレーヤーは、テクニック面の問題が、最低ひとつはあります。サーブが弱い、バックハンドが弱いというのが、よく見られるパターンです。この2つを、私は何度となく見てきました。

ストロークのたったひとつでも弱いということは、試合でのプレーのレベルを制限してしまいます。

リクエーショナル・プレーヤーにとって、テクニックをしかっりと身につけることは、プロ・プレーヤーにとってよりも重要です。

理由は、調整能力にあります。プロ・プレーヤーは、通常高いレベルの調整能力を持っています。この能力により、テクニックが崩れた時でも、うまくコンタクトを行うことができます。

リクエーショナル・プレーヤーは、通常そういった調整はできません。もし調整ができれば、バックハンドのテクニックに問題があっても、コンタクトの直前にラケットを適切な位置に調整し、ボールをうまく打つことが可能です。

問題は、通常のリクエーショナル・プレーヤーは、そういった調整能力がないということです。ですから、効率的なテクニックがより重要になります。テクニックの改善に時間を割くことの理由です。

テクニックの改善は、教えることが難しいものですが、最も効果的です。コート上ではテクニックの改善に時間をかけるのが最善だと、私は信じています。

以上

テクニックの改善に取り組むべき理由(その3):フロリアン・メイヤー

肉体面

肉体面、コート上をどのように動き回るかということについてみていきましょう。

コート上をうまく動けないようであれば、どんなにボールを上手く打てるとしても、多くの試合には勝てません。

従って、私は生徒に、コート上での動きの改善に取り組むように励まします。通常は、脚力強化の基本エクソサイズを行うことで、結果は大きく変わります。あなたにも、取り組んで欲しいと思います。

競技志向のレベルの高いプレーヤーについては、コート上での動きと脚力強化に、多くの時間を費やします。

しかし、リクエーショナル・プレーヤーに対しては、それほど多くの時間はかけないようにしています。それには、いくつかの理由があります。

ひとつめは、効率です。コート上での時間は限られているので、私はテクニック面の改善により多くの時間を費やします。

もうひとつの理由は、肉体面に取り組むことは、比較的容易だからです。十分に動機づけができていれば、コート外において取り組むことが可能です。肉体面の改善のエキスパートが、常に一緒にいる必要はありません。テニス・プレーヤー向けの基本プログラムがあれば、自分ひとりで取り組めます。

さらに、ほとんどのリクエーショナル・プレーヤーは、テニスをするのが好きですし、時間は限られています。コート上では、トレーニング・ジムのような内容ではなく、テニスをするほうを好みます。

以上が、コート上では、肉体面よりもテクニック面に焦点を当てる理由です。

(続く)

2015年12月27日日曜日

テクニックの改善に取り組むべき理由(その2):フロリアン・メイヤー

精神面

次に、テニスの精神面についてです。精神面は非常に大事なもので、すべてのプレーヤーが取り組むべき領域です。

最終的な目標は、コート上で自信を持てるようになることです。どのようにしてそこに辿り着くかが問題です。心に留めておくべき、2つの要素があると、私は考えています。

ひとつめは、自信を持てるようになるためには、プレーヤーとしてのスキルを身につけなければならないということです。自信を持ちたければ、テクニックを身につけ、戦略の基本を理解し、コート上を動きまわれる能力を身につけなければなりません。

精神面に問題のあるプレーヤーでよく見かけるのは、フォアハンドが弱く、バックハンドも弱く、サーブも弱いというプレーヤーです。どのストロークもマスターしていないプレーヤーが、コート上で自信を持てるわけがありません。

ふたつめの要素です。ここでの精神面は、インナー・ゲームと呼ばれる領域に、はいっていきます。テニスの上達に関する信念、テニス全般にわたる信念、ミスをした時に自分をどのように評価するか、学ぶことを重視する姿勢か、それとも結果を重視する姿勢か、などなどです。

限られた時間の中で、上達を最も効率的にするためには、インナー・ゲームに取り組むことは絶対に必要です。

しかし、これはコート上以外で取り組むことが可能ですし、コート上以外で取り組むべきだと私は信じます。

コート上の時間は、テクニック面の要素に取り組み、それを上達させるべきです。

(続く)

2015年12月26日土曜日

テクニックの改善に取り組むべき理由(その1):フロリアン・メイヤー

テニスの領域は、大きく4つに分けて語られることが一般的です。テクニック、戦略、肉体、精神の4つです。このビデオでは、ドイツのテニス・コーチのフロリアン・メイヤーが、ほとんどのリクエーショナル・プレーヤーは、コート上では、テクニックの改善に時間をかけるべきだと説いています。

ユー・チューブで、フリーで公開されているビデオなので、全文翻訳します。

元のビデオのURLは、
https://www.youtube.com/watch?v=VCuCxHq-hlw


テクニックの改善に取り組むべき理由-01


本日のビデオでは、テクニックの改善に取り組むべき理由について述べたいと思います。

テニスを上達したい思うのであれば、限られた時間を、どの領域に費やすべきかの選択をしなければなりません。

どのようにボールを打つかというテクニック面、どこにボールを打つかという戦略面、ボールに対してどのように動くかという肉体面、テニスをどのように考えるかという精神面、あなたは、どの領域にも取り組むことができます。

答えをみつけべるべき最大の問題は、最も効率よく上達するためには、限られた時間をどのようにつかうべきかということです。

答えを見つけるために、4つの領域について個別にみていきましょう。


戦略

まずは、戦略面についてです。どこにボールを打つかという領域です。

コート上では、多くの選択肢があります。高いボール、速いボール、短いボール、アングル・ショット、相手の弱いサイドにボールを打つ、などなどです。

自分の強みと相手の弱点により、戦略を組み立てることは、一般的にはとても賢いことです。戦略面に取り組むことで、より多くの試合に勝てるようになることが、しばしばあります。

しかし、戦略面に取り組む場合、ひとつとても重要なことを頭に入れて置いてください。戦略面でのオプションは、テクニック面の能力に重く依存しているということです。

例として、フォアハンドが弱く、バックハンドも弱ければ、あなたに戦略面でのオプションはありません。できることといえば、可能な限り、ボールを返し、走りまわるということだけです。

よくある例としては、フォアハンドが強く、バックハンドが弱いプレーヤーの場合です。このタイプのプレーヤーは、可能限り多くのフォアハンドが打てるように試してみることができます。サーブの戦術を調整して、サーブの後にフォアハンドが打てる機会を増やしたり、ベースラインでの戦術を調整したりしてです。このようにすることで、もう少し多く試合で勝てるようになれるでしょう。

このことに対して、私がいいたいのは、弱いバックハンドのテクニックの改善に同じ時間を費やせば、結果としてもっと大きなものを手に入れることが可能だということです。

そのためには、バックハンドを短い時間で上達させることが可能な、正しくて効率的な情報が必要です。

戦略面に取り組む人が多い理由は、2つあると考えています。

ひとつめは、テクニックの改善の取り組みにおいて、悪い経験しかないことです。これは、正しい指導を受けていないことから起こります。正しい指導とは、弱いバックハンドに対して、すぐに上達する気を持たせ、モチベーションを維持し、長期的な到達点を指し示すといったことです。

ふたつめは、戦略面にとりくむことは、テクニック面に比べて、比較的簡単だからです。これはラケットに関する科学ではありません。戦略は、誰とでも練習でき、上達もできます。

戦略面に取り組むことも大事ですが、通常は同じ時間をテクニック面にかけたほうが、よりよい結果を生み出します。

(続く)

2015年12月25日金曜日

スライス・バックハンド:テニスの基本の開錠(その6):ジェフ・ソルゼスティーン

スライス・バックハンド-06 ドリル:後ろ足をタップ

「後ろ足をタップ」のドリルは、バランスを確かめるのに有効です。

打ち終わった後、前足に全体重を移してください。この時、前足を真っ直ぐに伸びているか、上体が真っ直ぐに立っているか確認してください。

コートの中央付近でステップ・インして打った後も、ワイドにふられて斜め前に踏み込んだ時も、後ろ足をタップできるか、確かめてください。

タップした時に、上体がふらつくようだと、バランスが取れていない証拠です。





以上

2015年12月24日木曜日

スライス・バックハンド:テニスの基本の開錠(その5):ジェフ・ソルゼスティーン

スライス・バックハンド-05 ドリル:フィニッシュを維持してリカバー

スライス・バックハンドで、よくある問題のひとつは、フィニッシュを維持せずにすぐにラケットを下ろしてしまったり、短いフォロースルーで高い位置でフィニッシュしないことです。

フィニッシュを維持してリカバーのドリルで、上述の問題を修正してください。



いきおいよく振りすぎると、下の写真のように、極端に高い位置までラケットが上がってしまいます。



下の写真のような位置で、フィニッシュを維持してください。



毎回同じ位置でフィニッシュを維持できるように、練習してください。

以上

2015年12月23日水曜日

スライス・バックハンド:テニスの基本の開錠(その4):ジェフ・ソルゼスティーン

スライス・バックハンド-04 ドリル:ボールを持ち上げる


スライス・バックハンドで、ボールをネットの上まで持ち上げる感覚を養うドリルです。

多くのプレーヤーは、スライスを強打しようとする傾向があります。下のビデオのような、ボールをすくうような、強く振りすぎるスウィングです。



なめらかに、高い位置から低い位置に、体を横切るようにスウィングして、ボールを持ち上げる必要があります。

練習方法として、ラケットを高い位置にセットするのではなく、下の写真のようにラケットをセットします。こうすることで、振り下ろすように強打することを避けることができます。この状態からボールを持ち上げます。





これは、ボールを持ち上げる感覚を養うのに、本当に役に立つドリルです。

以上

2015年12月22日火曜日

スライス・バックハンド:テニスの基本の開錠(その3):ジェフ・ソルゼスティーン

スライス・バックハンド-03 両手打ちスライス・バックハンドのテクニック

両手打ちのスライス・バックハンドの効果的な打ち方について、みていきます。

両手打ちスライス・バックハンドは、テニスのレベルが上がるにつれて、それほど多く使われなくなりますが、あなたにとって、両手打ちのほうが自然であるならば、使い続けることも可能です。

ボトム・ハンドのグリップは、コンチネンタル・グリップから少しだけフォアハンド側に寄った、ウィーク・コンチネンタル・グリップを推奨します。



ファースト・ムーブでは、ラケットの先端が斜め上を指すようにしてください。下を指すのはだめです。上を指すようにすることで、高いとことから低いところへのスウィングと、体を横切るフォロー・スルーが可能になります。



テイクバックが大きくならないように、気をつけてください。

腕は曲がってリラックスし、体を横切るようスウィングします。フィニッシュは、右肩の外側にくるようにします。そのためには、最後に、左手をラケットから離します。



左手を持ったままでは、硬直した動きになります。また早く離しすぎるとのも避けてください。

左手は最後にラケットから離れるとしても、両手がひとつのユニットして動くようにしてください。





ボールが上に飛び出してしまう場合には、とにかく低い位置を狙って打つように心がけてください。

以上

2015年12月21日月曜日

スライス・バックハンド:テニスの基本の開錠(その2):ジェフ・ソルゼスティーン

スライス・バックハンド-02 フットワーク

片手打ちバックハンド・スライスのフットワークの基本について、みていきましょう。

スプリット・ステップをしてから、横に動くためのフットワークには、2つの方法かあります。シャッフルして動くか、クロス・オーバーして動くかです。



フットワークの基本を身につけるためには、シャッフルして動き始める仕方を練習することをお勧めします。特に、ボールがそれほど遠くない場合にはです。リズムとタイミングをとりやすいからです。

シャッフルで動いて、そこからステップ・インしてスライスを打ってください。



フィニッシュでは、前足に体重を移動させてください。後ろ足で地面をタップできるように、バランスをとってください。



スライスの場合、足を回しこんで正面を向くのは、ワイドにおおきく動かなければいけない時だけです。

シャッフルとフィニッシュをしっかりと練習してください。

以上

2015年12月20日日曜日

スライス・バックハンド:テニスの基本の開錠(その1):ジェフ・ソルゼスティーン

ジェフ・ソルゼスティーンの「テニスの基本の開錠(テニス・ファンダメンタルズ・アンロックト)」のバックハンドスライス(片手、両手)の部分を紹介します。


スライス・バックハンド-01 テクニック(片手打ち)

最初にグリップです。多くのプレーヤーは、スライスのグリップとして、ストロング・コンチネンタル・グリップを使用しています。



私は、ほんの少し、フォアハンド側に寄った、ウィーク・コンチネンタル・グリップを推奨します。通常のコンチネンタル・グリップで問題なくスライスが打てている場合には、そのままで結構です。もし、うまく打てていないようであれば、ウィーク・コンチネンタル・グリップを試してみてください。



人差し指は、ほかの指から離して、角度をつけてラケットを持ってください。



私の教えるスライスの打ち方は、一般的なスライスの打ち方とは違います。打つ方向に向かって前にフォロースルーを行うのではなく、フェデラーのスライスのように体を横切るようにスウィングします。



体を横切るようにスウィングすると、ボールに横回転がかかるのが、よいところです。この横回転は、ボールのコントロールと感覚を助けてくれます。


ラケットを構える位置は、下の写真のようになります。



フィニッシュは、下の写真のように行ってください。



実際に打ってみます。


以上

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その8):ジェフ・ソルゼスティーン

片手打ちバックハンド-08 ドリル:ネット・ドリル

トップ・スピンがうまく打てない、下から上へのスウィングがうまくできないプレーヤーには、このドリルは非常に重要です。下のビデオのようなスウィングをしている人は、ぜひ取り組んでください。



ネットのそばに立ち、ラケット・ヘッドをネットより高い位置に構えてください。



ゆっくりとスウィングを開始して、ネットの高さより下にラケット・ヘッドがくるようにしてください。下の写真の様にです。リラックスしていないとラケット・ヘッドは下がりません。



ネット・テープにコンタクトします。下から、こすりあげるようにです。



後は、上に振りぬきます。前ではありません。



以上

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その7):ジェフ・ソルゼスティーン

片手打ちバックハンド-07 ドリル:フィニッシュを維持しながらリカバー

試合などプレッシャーのかかる場面で、フィニッシュがしっかりと行えない、片手打ちバックハンドに苦しむプレーヤーに役立つドリルです。




上の2つの写真のように、中途半端にラケットを止めてしまってはいけません。

また、フィニッシュがしっかりとできていても、すぐに腕を下ろしてしまうのも、よくありません。

フィニッシュの状態を少し長く維持しながら、リカバーをするように練習してください。

フィニッシュをした後、その場に止まってしまうのも避けてください。




相当に速いラリーでなければ、次のスプリット・ステップまでには時間があります。すぐにラケットをおろさず、フィニッシュを維持してください。

以上

2015年12月19日土曜日

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その6):ジェフ・ソルゼスティーン

片手打ちバックハンド-06 ドリル:ボールを前方に

片手打ちバックハンドの「ボールを前方へ」のドリルは、両手打ちの場合と少し違います。片手打ちバックハンドでは、大きく肩を回すことと、大きなバックスウィングを行うことが必要だからです。

今からやることは、実際の試合で行うことではなく、フィーリングとコントロールのドリルとして扱ってください。

ボールがきたら、下の写真のようにラケットを少し後ろに引いてください。


あくまでも、ボールの後ろに入って、前に体重移動させることを、感覚として身につけるようにしてください。



ボールを強く打つ必要はありません。ストリングにボールがあたる感触と、フィニッシュに焦点を当ててください。

これに慣れたら、実際のプレーで打つように、バックスウィングを高く大きくとり、ボールを強く打つようにしてみてください。

以上

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その5):ジェフ・ソルゼスティーン

片手打ちバックハンド-05 フットワーク:スプリット・ステップ、ステップ・イン、スクウェア・アップ

フットワークの基本についてみていきましょう。


スプリット・ステップ

相手がコンタクトする時には空中にいるようにしてください。そして、足が地面に付いたらすぐに、ボールに向かって動くようにしてください。

地面に足がついても動かずに、その場でとまってしまうプレーヤーが数多くいます。

前でも、横でも、後ろでも、地面に足がついたら、すぐに動くようにしてください。


ステップ・イン

片手打ちバックハンドでは、99%以上、ステップ・インして打つことになります。片手打ちバックハンドの基礎としてしっかりと身につけてください。

そのためには、ベースライン上に立つのではなく、1歩か2歩下がってください。こうすることで、前に出てステップ・インすることが多くできるようになります。



打ち終わった後、バランスを保つのも非常に大切です。前足に全体重が移るようにしてください。チェックの方法としては、後ろ足で地面をタップします。うまくできれば、前足に重心がのり、バランスがとれています。

毎回、前足に体重が移るように言い聞かせてください。攻撃的なショットを打つための基本になります。


スクウェア・アップ

ワイドに動かされた時には、前足は斜め前に踏み込んでもかまいません。この場合は、コンタクトの後、後ろ足をまわしこんで、正面を向くようにしてください(スクウェア・アップ)。

コンタクトと同時に後ろ足を回すのではなく、コンタクトの後に動かしてください。そして足を広く構えて、バランスをとってください。



以上

2015年12月17日木曜日

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その4):ジェフ・ソルゼスティーン

片手打ちバックハンド-04 フィニッシュ

大きな問題のうちのひとつが、きっちりとフィニッシュを決められないことです。

フィニッシュで、腕が縮んでしまったり、肘から先だけを返したり、力んでしまったりする場合には、とにかく高い位置でフィニッシュすることを心がけてください。



上の写真のように、高い位置でフィニッシュしてください。腕はほぼ真っ直ぐに伸びた状態です。

これが基本中の基本です。ウォーミング・アップする時には、毎回スウィングした後、バランスを保って、高い位置のフィニッシュの感覚を養うようにしてください。




他の事は気にせず、ただただ高い位置でのフィニッシュを心がけてください。あなたの片手打ちバックハンドは確実に進歩します。

以上







2015年12月16日水曜日

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その3):ジェフ・ソルゼスティーン

片手打ちバックハンド-03 コンタクト

コンタクトにおける基本について話します。

私は通常、グリップ、ファースト・ムーブ、そしてフィニッシュに焦点を当てます。なぜなら、ファースト・ムーブからフィニッシュの間は、ものすごい速さで動いていくので、コンタクトで何が起こっているのかわからないからです。

ファースト・ムーブとフィニッシュがうまくできていれば、コンタクトも自然にうまくできているものです。

ここでは、ファースト・ムーブとフィニッシュがうまくできているのに、コンタクトがうまくいってない場合に備えて、いくつかの助言をします。



上の写真のように、コンタクトで、腕が曲がってしまっているプレーヤーが多くいます。



この場合は、腕をほぼ真っ直ぐに伸ばすようにしてください。上の写真のようにです。体とボールとの距離を確保するのと、フィニッシュに向けての、腕の伸長を助けてくれます。


腕を完全に伸ばしてしまって、固定されて緊張するのは、やりすぎです。ほぼ真っ直ぐにです。




腕をほぼ真っ直ぐ伸ばすためには、コンタクトで体がボールのうしろに位置するようにすることにも、注意を払ってください。上の写真の様にです。



上の写真のように、前傾しないようにしてください。

以上

2015年12月15日火曜日

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その2):ジェフ・ソルゼスティーン

片手打ちバックハンド-02 グリップ、レディ・ポジション、ファースト・ムーブ

片手打ちバックハンドの基本を練習するのは、楽しいことです。ここでは、グリップ、レディ・ポジション、最初の動き(ファースト・ムーブ)について、見ていきましょう。

これらが、正しく行えれば、以降の動きは流れるように進んでいきます。ドミノ効果のようにすべてが正しい方向に進んでいきます。

もし、これらのうちのひとつでも間違っていれば、次の段階もうまくいきません。


グリップからですが、ひとつ注意しておきたいのは、下の写真のように手のひらに角度をつけて、ラケットを持つことです。人差し指も離してください。より感覚が研ぎ澄まされ、いろいろな手の動きが、可能になります。



下の写真のように持つのは好ましくありません。私はブロック・グリップと呼んでいます。プロ・プレーヤーでこのグリップを使っている人もいますが、あまりお勧めはできません。



イースタン・グリップ、セミ・ウェスタン・グリップのどちらが、あなたのテニスにあっているか試してみてください。セミ・ウェスタン・グリップは、トップスピンを容易に生み出せますが、どちらかといえば、上級者向けです。


次に、レディ・ポジションです。

通常は、下の写真の様にフォアハンドのグリップで、レディ・ポジションを取ることを薦めています。ここから、バックハンドを打つには、グリップ・チェンジが必要となります。



グリップ・チェンジがうまくおこなえず、バックハンド側に支障が出るようであれば、バックハンドのグリップで、レディ・ポジションをとることも選択肢のひとつです。下の写真の様にです。



ラケットの先端は、斜め上を向き、体の左側に位置します。

下の写真のように、体の正面で腕を伸ばして構えるのは間違いです。腕はリラックスさせてください。



レディ・ポジションからは、下の写真のようにファースト・ムーブを行ってください。ラケットの先端は斜め上を向いたまま、高い位置にあります。低く下ろしてしまわないようにしてください。腕はリラックスして、体との距離を保ちます。腕を伸ばしてしまって、ラケットが体から離れすぎないようにしてください。


こうすることで、ステップ・インしてラケットヘッドを落として、スムースにスウィングすることができます。





以上

2015年12月13日日曜日

片手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その1):ジェフ・ソルゼスティーン

私のバックハンドは両手打ちなので、片手打ちバックハンドの教材は、それほど集めていません。ジェフ・ソルゼスティーンの「ワン・ハンド・バックハンド・ソリューション」というウェブ・コースは、購入しているのですが、両手打ちバックハンドのものと同じく、膨大な情報量で紹介するのはほぼ不可能です。

ここでは、両手打ちバックハンドと同様に、「テニス・ファンダメルタルズ・アンロックド」の片手打ちバックハンドの部分を紹介します。構成は、両手打ちバックハンドと同じです。



片手打ちバックハンド-01 グリップ


セミ・ウェスタン・グリップ

片手打ちバックハンドのセミ・ウェスタン・グリップについてみていきましょう。フォアハンドのセミ・ウェスタンと混同しないようにしてください。

これは、トップ・スピンを容易に生み出すことのできるグリップですが、コンチネンタル・グリップに慣れている人が、このグリップに変更しようとするのは、非常に困難です。



上の写真のように、人差し指の付け根は、最上部の広い面から見て、左隣の狭い面にあります。また、上からだと、人差し指と親指が形作るVの形は見えません。





人差し指以外の指の付け根は、ほとんど最上面の広い面に接しています。手の平は、角度をつけてラケットを持ち、人差し指は他の指と離します。また、手のひらの端は、グリップエンドから浮いています。これが、トップスピンと加速を生み出す持ち方です。



上の写真の角度から見ると、セミ・ウェスタンのグリップがどのようなものか、よくわかると思います。人差し指と親指が形作るVの形は、ラケットの横の広い面の上にあります。親指は中指の上で結ばれ、ラケットの下に位置します。こうすることで、より梃子の力を利用でき、加速と自然なパワーを得ることができます。手のひらが角度をつけて、ラケットを持っていることもわかるでしょう。




上の写真は後ろから見たものです。これがいかに極端なグリップかがわかるでしょう。ラケットを垂直にするために、手首が折る必要があります。そうしないとラケット・フェースは下を向いてしまいます。



上の写真のように、手のひらの端の部分は、ラケットから離れます。

セミ・ウェスタン・グリップは、トップ・スピンを容易に生み出せるために、多くのプロ・プレーヤーが使うようになってきています。


イースタン・グリップ

イースタン・グリップは、近年のトップ・スピン・バックハンドを打ちたい場合には、最もポピュラーなグリップです。プロ・プレーヤーにおいても最も標準的です。




上の写真のように、人差し指の付け根は、最上部の広い面に位置します。手の甲の人差し指の関節は、その右側の狭い面に位置します。



上の写真のように、人差し指と親指が形作るVの形は、ラケットの横にきます。私はこの持ち方を、グリップの後ろ側と呼んでいます。こうすることで、トップ・スピンを生み出すことができます。グリップ・エンドは手のひらに隠れてみえません。また、手のひらは角度をつけてラケットを持つようにします。人差し指は、中指から離します。



横から見たイースタン・グリップです。手のひらが角度をつけてラケットを持っているのが、わかるでしょう。親指は中指の上で結ばれます。手のひらの端は、グリップ・エンドから離れます。こうすることで、トップ・スピンと加速を生み出すことができます。



上の写真は、後ろから見たものです。手のひらの端部は、ほとんどが最上部の広い面に位置します。手のひらの端の中央のひだの部分は、グリップから離れます。

もし、現在コンチネンタル・グリップを使用しているなら、イースタン・グリップに変更することをお勧めします。いきなり、セミ・ウェスタンは極端です。

以上

2015年12月10日木曜日

両手打ちバックハンドのビデオチェック例

フロリアン・メイヤーによる、私の両手打ちバックハンドのビデオ・チェック

「両手打ちバックハンドの青写真」コースの特典として、フロリアンによるビデオチェックが含まれていましたので、壁打ちをしている私のビデオを送りました。

最新のビデオチェックの仕方の例として、恥ずかしながらも紹介します。



はい、XXX(私のファースト・ネームです)。フロリアンです。あなたの両手打ちバックハンドについて、取り組むべき最も大事な要素を、指摘していきたいと思います。

すべては、グリップからスタートします。ビデオで見る限り、左手のグリップは問題ないように思えます。右手のグリップはどうでしょう。問題ないように見えます。ただし100%確実ではありません。

「両手打ちバックハンドの青写真」のコースの中の、グリップのビデオと比較してください。許容範囲内にあるとは思います。

ビデオをもう一度見てみましょう。後ろからのビデオも見てみましょう。スローモーションは必要ないでしょう。

グリップは問題ないように思います。100%確実ではありませんが。

さて、体を回転させる時に、腕がちくはぐです。ユニット・ターンの時に、体をもう少し回転させ、腕もそれに伴って後ろに位置するようにする必要があります。

ユニット・ターンの最後の時点での、腕の形に問題があります。

1番目は、右腕をもっと伸ばすようにすることです。伸ばすことで、腕全体が体から遠くの位置にくるようになります。

右腕をもう少し伸ばしてください。ある人は完全に伸ばし、ほとんどの人は、ほぼ真っ直ぐに伸ばし、最小の曲がりとしています。

コースの中の基本編、レディ・ポジションとユニット・ターンのビデオをチェックしてください。

梃子の力と、筋肉の伸長で、よりパワーを生み出すことができるようになります。

以上が1番目の指摘です。ユニット・ターンで腕に頼らず、体をもう少し回転させて、右腕を伸ばすようにしてください。

同時に、ユニット・ターンの最後で、ラケット・フェースが上を向いています。これも問題ですので、コンタクトへの動きの中で、矯正する必要があります。

これは、左腕の肘が体に近すぎるからです。左肘をもう少し上に上げる必要があります。上に上げて体から離します。

そうすれば、ラケット・フェースは上を向かなくなります。ラケットのエッジは下を向き、ラケット・フェースは左側を向きます。これは大変重要です。

レディー・ポジションとユニット・ターンのビデオと比較して、修正してください。

次に、ラケットダウンしてボールの下に入っています。もう少し下に下がるとさらによいです。

ただし、ここでラケット・フェースが少し上を向いています。なんとか垂直に近く戻してはいますが、コンタクトでまた上を向いてしまっています。

これからすると、ボールの高さを出すのに、ラケット・フェースを上に向けてしまっているようです。ラケット・フェースを上に向けるのではなく、ロー・トゥー・ハイのスウィングでボールの高さを出せるようにしてください。コンタクトの直前にラケット・フェースを上に向けるべきではありません。

コンタクトのビデオを見てください。スウィング・パスは、このようにあるべきです。今のスウィングより、もう少しロー・トゥー・ハイです。

インサイド・アウトのスウィング、体のひねり戻し、体を高くして前足に体重を移動し、前足を伸ばしているところは、よくできています。これで十分なパワーを生み出すことができています。

頭が動くのが早いようです。ボールがどこに行くのか気にしてです。フィニッシュするまで、頭はコンタクトの方向を向くようにしてください。フレーム・ショットをなくし、クリーンなショットが打てるようにです。

後ろからのアングルのビデオを見てみましょう。

同じことが起こっています。この部分をみるとよくわかるでしょう。ラケット・フェースはかなり上を向いています。左肘は体に近いところにあります。

左肘を上に上げて、体から離す必要があります。そうすれば、ラケット・フェースは左側を向くようになります。ラケットのエッジは、地面に垂直になり、右腕はもっと伸びるでしょう。

インサイド・アウトで振っているのは、いいです。

頭が動くのが早いです。

フィニッシュが高いのはよいと思いますが、下から上への動きがもう少し欲しいです。スロット・ポジションでもう少し低い姿勢がとれるといいと思います。椅子に座るようにです。今の状態でも十分ではありますが。

多くのことを指摘しましたが、最初に取り組んでほしいことは、ユニット・ターンの最後の姿勢を正しく取れるようにすることです。そうすれば、確実性をもって、よりボールを強く打てるようになります。

質問があれば、メールしてください。

以上

2015年12月8日火曜日

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その9):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-09 ドリル:ネット・ドリル

両手打ちバックハンドの基本を上達させる重要なドリルの内のひとつが、ネット・ドリルです。ラケットを、ネットに対してこすりあげます。

このドリルの感覚が身に付けば、実際にボールを打つ時にも役立ちます。


ネットの近くに立ち、ラケットを体の横にセットします。テイクバックからラケットを振り出しますが、ラケットが少し下がるように振ってください。ネットの高さよりも低くなるようにです。

ネット・テープにラケットフェースが平行になるようにコンタクトします。そして高い位置でフィニッシュします。

ネットよりも低い位置を通るようにラケットを振り出し、そこよりも高いネット・テープの高さでコンタクトすれば、自然に高い位置でフィニッシュできます。

そして、ロー・トゥ・ハイのスウィングの感覚を、身につけることができます。

以上


ジェフ・ソルゼスティーンの「テニスの基本の開錠、両手打ちバックハンド」の紹介は、以上です。

2015年12月7日月曜日

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その8):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-08 ドリル:フィニッシュを維持しながらリカバー

これは、両手打ちバックハンドの基本を進歩させるのに重要なドリルです。

2つの選択肢があります。ひとつめは、ハイフィニッシュで腕を体の前に維持したまま、リカバーします。

もうひとつは、体に巻きつくまでフィニッシュして、肩の近くにラケットを維持しながら、リカバーする選択肢です。

ひとつめを、見てください。


もちろん、実際の試合では、もっと早くラケットを戻しますが、急ぎすぎて、ストロークがぎこちなくなることは絶対に避けてください。ここでしてほしいことは、きっちりとしたフィニッシュができる、滑らかなスウィングを身につけることです。これができれば、すぐに上達します。


次に、肩に巻きつけるまでスウィングした場合です。


このドリルを、常に練習に取り入れるようにすれば、確実に進歩が訪れます。

以上

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その7):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-07 ドリル:ボールを前方に

両手打ちバックハンドの、「ボールを前方に」のドリルです。

ラケットを体の横にセットすることに、焦点を当ててください。これは、ボールを見つけて後ろに入る、あるいは、ボールを追いかけるのを手助けしてくれます。



ラケットを体の横にセットすることで、ラケットを早く引きすぎたり、パワーを生み出そうとして、ラケットを大きく引くのを防いでくれます。

ラケットを体の横にセットし、ボールがきたら前にふりだします。これにより、どのようにラケットを加速するかを学べます。



硬くなったり、緊張したりすると、パワーはでません。腕は必ずリラックスさせてください。

ラケットを振り出す前に、鞭のように腕が少し動くかもしれませんが、かまいません。自然なことです。

避けるべきは、大きくラケットを引いてしまうことです。

このドリルで学んでほしいのは、ラケットを早く引くことなく、また、大きく引くこともなく、ボールの後ろにラケットを準備して、コンパクトにラケットを振ることです。

最初は、サービス・ライン近くから始めて、徐々に後ろに下がるようにして、練習してください。

以上

2015年12月6日日曜日

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その6):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-06 オープン・スタンス

オープン・スタンスについてです。ワイドに追いやられて、前足を踏み出せない場合に、どうしたらよいかをお教えします。

しかし、両手打ちバックハンドでは、96%以上は、前足を踏み出すべきだということを忘れないでください。

オープン・スタンスは、最初は素振りで練習してください。どういう感覚なのかわかるまでです。なぜなら、両手打ちバックハンドにおいて、オープン・スタンスで打つのは、とても不自然なことだからです。

素振りで慣れてきたら、ボールを打ってみてください。しかし、打ち終わった後、バランスを保つようにしてください。

重心を低く、足を広く構えて、力強い姿勢を保つことです。オープン・スタンスにおけるアドバイスで一番重要なものです。足幅が狭かったり、飛び上がったりするのは、もってのほかです。

何度もいいますが、前足を踏み出して打つのが最も大事です。オープン・スタンスはおまけだと考えてください。


以上

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その5):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-05 フットワーク:スプリット・ステップ、ステップ・イン、スクウェア・アップ

フットワークと関する、両手打ちバックハンドの鍵となる基本についてです。

スプリット・ステップ、ステップ・イン、スクウェア・アップによるバランスのとりかたについて、みていきましょう。

コートに立って、両手打ちバックハンドを打つ時には、この3つを頭に入れておいてください。


スプリット・ステップでは、相手のラケットがボールをコンタクトする時に、空中にいるようにしてください。地面に降りた時には、ボールはすでにあなたに向かってきています。地面についたら、すぐに、ボールに向かって動くようにしてください。

スプリット・ステップをした後、止まってしまわないようにすることです。

スプリット・ステップをしたら、必ずボールに向かってください。練習の時も、試合の時もです。



ボールの後ろに入ったら、ステップ・インできるように心がけてください。

ベースライン上にポジションをとっている場合、短いボールに対してはステップ・インできますが、深いボールに対しては、ステップ・インできません。

ベース・ラインから、少し下がってポジションをとり、より多くのボールに対して、ステップ・インできるようにすることをお勧めします。



両手打ちバックハンドの場合は、フォアハンドのようにオープン・スタンスを多く使うことは、推奨できません。

ワイドに動いた時には、前足が交差するように踏み出すことがあります。

サイドラインと平行にステップ・インするのが理想ですが、すばやく動くことができる上級者で可能になることです。

前足が交差して踏み出す時には、スクウェア・アップ(後ろ足を回して、正面を向く)して、バランスをとるようにしてください。

バランスをとることと、どのフットワークを使うかは、関連性があります。バランスを正しく取れるようにしてください。


以上

2015年12月5日土曜日

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その4):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-04 フィニッシュ

両手打ちバックハンドの、フィニッシュについてです。私はフィニッシュについて教えるのが大好きです。なぜなら、フィニッシュを正しくすることで、いろいろなことが正しくなるからです。

多くのプレーヤーは、自然にフィニッシュが正しく取れるものですが、うまくいってないプレーヤーは、フィニッシュを正しく取れるように努力してください。

フィニッシュで気をつけることは、体と腕の間に距離をとることと、腕の伸長です。

基本がまだできていない、テニスをはじめたばかりの人には、下の写真のように、ちじこまった腕の状態でフィニッシュする場合があります。



下の写真のように、体から距離をとり、腕を伸長させる必要があります。



ふたつ方法があります。ひとつは腕を、体の正面高くにフィニッシュします。これは練習する価値があります。世界チャンピョンを何人も育てた、ロバート・ランドロープというコーチが練習で使う方法です。体から距離をとることと腕の伸長に、非常によいドリルです。



腕を巻きつける場合には、耳の近くではなく、肩の近くにフィニッシュするようにします。


以上

2015年12月4日金曜日

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その3):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-03 コンタクトの位置

コンタクトについて、少し話します。

私がコーチする時には、あまりコンタクトについては焦点をあてません。コンタクトよりも、正しいグリップ、よいファースト・ムーブ、すばらしいフィニッシュについて、より焦点を当てます。

しかし、体の感覚、姿勢についての理解は、自分が打ちたいところにボールを打つのに必要です。


私はかつて、バックハンドが弱く、その最大の問題は、打つ時に前傾してしまうことでした。これにより、コンタクト・ポイントが後ろになってしまったのです。



興味深いのは、体の姿勢を直すことで、コンタクト・ポイントの位置もも改善するということです。コンタクトの時に、体がコンタクト・ポイントの後ろにあるようにします。前傾したり、右肩が左肩より下がることのないようにです。



頭もコンタクト・ポイントの後ろに位置するようにしてください。


以上

カミラ・ジョージの2015年

「お気に入りプレーヤー」のページに、「カミラ・ジョージの2015年」を、追加しました。

2015年12月3日木曜日

両手打ちバックハンド:テニスの基本の開錠(その2):ジェフ・ソルゼスティーン

両手打ちバックハンド-02 グリップ、レディ・ポジション、ファースト・ムーブ

両手打ちバックハンドの基本について、見ていきましょう。

まず、グリップ、レディ・ポジション、ボールへの最初の動きについて話します。

グリップにはいくつかのバリエーションがあります。

ボトムハンドが、薄い、フォアハンドよりになっている場合、少しすくうような動きになります。トップハンドをより使うグリップです。



ボトムハンドが、コンチネンタル、あるいはもう少しバックハンドよりでは、よりボトムハンドを使ってボールを打つようになります。

自分にとって、快適なグリップを見つけてください。

ただし、ボトムハンドを下の写真のように、厚くしすぎるのは、避けてください。



トップハンドは、イースタンフォアハンドとしてください。


次に、レディ・ポジションです。

ほとんどの方は、フォアハンドは片手打ちですので、フォアハンドのグリップで握って、左手はラケットのスロートに置くのが、ひとつの選択肢です。下の写真です。



バックハンドに自身がないようであれば、両手でラケットを持って、構えてもかまいません。グリップ・チェンジが楽にできます。



どちらの場合でも、腕は、必ずリラックスさせてください。



下の写真のように、緊張して、力がはいってはいけません。



最初の動きは、下の写真のように、ラケットを構えることです。ボールを捜す、あるいはボールを追いかけるように、ボールの後ろにラケットを持っていってください。手首は腰の高さ、ラケットの先端は、少し上を向くか、地面に平行です。、



極端に上に構えたり。下に構えたりするのは、避けてください。また、最初からラケットを後ろに引いてしまうのも、避けてください。


この状態からであれば、自然なテイクバックからのスウィングが行えます。


以上