2016年1月16日土曜日

フォアハンドの青写真(スタンスその1):フロリアン・メイヤー

スタンス-01 イントロ

スタンスについてお話します。私は、オープン・スタンスのほうが、ニュートラル・スタンスより優れているとか、或いはその逆とか、あるスタンスが他より優れているという考え方はしません。その時の状況に応じて、それに適したスタンスを使うのだと考えています。

ニュートラル・スタンス、セミ・オープン・スタンス、オープン・スタンスの3つについて説明します。

ニュートラル・スタンスは、前足が、後ろ足に対してネットの方向に垂直になります。サイドラインと平行です。



左足を左に動かして、45度方向に位置させると、セミ・オープン・スタンスです。



さらに左足を左に動かして、ベースラインとほぼ平行になると、オープン・スタンスです。この場合でも、左足は右足の前に位置します。



最近では、オープン・スタンスに対する議論が盛んで、多くのコーチがオープン・スタンスは、セミ・オープンやニュートラルより優れていると信じています。コーチによっては、初心者に対して、最初からオープン・スタンスを教える場合もあります。

科学的な根拠がある論文としては、ニュートラル・スタンスの時のラケット・ヘッドのスピードが、ほんの少し早いというものがあるだけです。

私は、オープン・スタンスから始めるのは、目標に向かってラケットを振りぬくのが困難なため、好ましくないと考えています。私は、ニュートラル・スタンスからはじめて、後でセミ・オープンを教えるようにしています。

ひとつ記憶にとどめておいてほしいのは、グリップによって好みのスタンスが変わってくるということです。薄いグリップでは、ニュートラル・スタンスで打つ機会が増えます。厚いグリップでは、オープン・スタンスで打つ機会が増えます。

プロ・ツアーでは、なぜオープン・スタンスが多く使われのか考えてみましょう。正確には、ほとんどセミ・オープンが使われ、オープン・スタンスは非常に稀です。現在のプロ・テニスでは、強烈なトップ・スピンの高く跳ね上がるボールが数多く飛んできます。ニュートラル・スタンスは、このようなボールに対処するのには向いていません。このため、高いバウンドのボールでも振り抜きやすいセミ・オープン・スタンスを使うのです。

すべてのプレーヤーは、3つのスタンスをマスターして、状況により使い分けれれるようになるべきです。

以上

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